宵越しのネタは持たねぇ

思いついたことの記録。

婚約指輪。

婚約指輪を買ったときに感じたことなどを書き綴ってみます。

 

結論からいうと、記念品以上の価値はないので、無理して高いのを買う意味は無いなぁってこと。
記念品としての価値って、結局「気持ちの問題」なので、〝買った〟とか〝買ってもらった〟っていう事実やコトが重要で、〝何を〟ってのははあまり重要じゃない。

もし、〝何を〟っていう物質的なところに拘るなら、それは記念品としての本来価値よりも、見栄や欲の方を重視してるってこと。それなら、なんでそんなもの買うの?って話になるし、むしろ指輪なんて買わずに、新居の家具でも買うとか、ハネムーンの足しにした方が良い。

指輪のリセールバリューについて言うと、プラチナとか金とか、指輪の「台」で決まると言っても過言じゃない。要するに、プラチナとか金の重量です。
「石」つまりはダイヤにはリセールバリューなんてほとんど無くて、特に、婚約指輪にありがちな0.4カラット以下のサイズだと、ダイヤの価値なんて無いも同然。(もちろん、質屋に持って行けば何らかの値は付きます、3万円とか5万円とか、買値を考えたらタダ同然みたいな値が付きます。)

さらに、腕時計なんかとは違って「ブランド」もほぼ効きません。ティファニーだから!ブルガリだから!はほぼ意味なし。付属品の箱類が全部揃ってれば多少認めてもらえますが、期待しているような額にはなりません。
まぁ、ハリー・ウィンストンなら若干マシかもです、ハリ・ーウィンストンなら石が0.5カラット以上なので。(=結局、石の大きさじゃんって話。)

 

なんて、暗い話から入っちゃったけど、「婚約指輪」「エンゲージリング」で検索していらっしゃった皆さんは浮かれた状態で読まれていると思うので、前向きに、買い方のポイントを書いてみたいと思います。

4Cの話

ラー…色味は「無色透明」な方が価値が高い。
と聞かされると、D,E,Fあたりに目が行きがちですが、よく見て下さい、GとFの差なんて見たところでわかりません。狙うべきはGです。ちなみにHでも十分。

D E F G H I J K L M N以降
完全に無色透明 無色 わずかな黄色 黄色味が濃くなっていく

カット…VeryGoodで十分。Goodでも問題なし。

Excellent VeryGood Good Fair Poor
最上級品
光学的に理想
理想的 良好 やや劣る 劣る

クラリティ…「透明度」の基準。内包物(ゴミ)が少ない方が良い。
まぁこれも、とやかく言いたいならVVS2以上を狙っておきましょう。VS1でダメなんてこと全くありませんけど。

FL IF VVS VS SI I
1 2 1 2 1 2 1 2 3
内部も外部も無傷 内部無欠点 発見困難 発見が多少困難 発見が容易
肉眼では困難
肉眼で容易に発見可能

カラット…大きさのこと。通常、婚約指輪だと0.2ct〜0.4ctが多い。中心価格帯だと、0.24ctくらいなんじゃないかなと思います。

  0.2ct 0.3ct 0.4ct 0.5ct 0.7ct 1.0ct
直径 約3.5mm 約4.0mm 約4.5mm 約5.0mm 約5.5mm 約6.0mm
重さ 0.04g 0.06g 0.08g 0.10g 0.14g 0.20g

 

で、4Cのどこに重点を置いた方が良いかと言えば、強いてあげるなら、カラットです。なぜなら、買った後、見てわかるのは「大きさ」だけだからです。とはいえ、前述の通り、0.5ct未満のダイヤにはほとんど価値も無いので、もし、大きさに拘るなら、1ct以上を狙いましょう、それなら拘る価値あります。無理なら、0.4ctあたりを狙ってみましょう。価格的に値頃感がありつつ、〝見てわかる〟大きさの違いがあります。(ちなみに、価格は希少性で上がっていく訳なので、0.5ctからグングン上がります。当たり前ですけど。)

『ダイヤを、裏側から、ルーペで見る』なんて、今後一生ありません。ハート&キューピッド???ぜーんぜん意味なし。ダイヤを台座に留めてしまえば、裏側からしか見えないハート模様なんて無意味の極みです。

ましてや、買ってしまえば、『ダイヤを、他のダイヤと見比べる』なんてこともありません。業者じゃあるまいし。

なので、肉眼で見て明らかに欠けてるとか、明らかに黄色じゃなければ全く問題なし。
慣れない宝飾店周りをしてると、疲れてきて思考回路が止まっちゃうので、なにやらトリプルエクセレントじゃなければ幸せになれないんじゃないかとか、ブランドものじゃないと愛してないと思われるんじゃないかとか、アタマのおかしい、変なこだわりに囚われそうになりますが、目を覚ました方が良いです。

 

あと、ブランド。よく「ティファニーがいい」的な、どうでもいいこだわりを述べる彼女さんがいますが、指に付ける時に指輪の箱ごと付けるのかよって話です。
デザインが違うし〜的なこともとも言いますが、店によってデザインが多少異なるのはその通りですが、価格差がつくようなデザインの差なんてありません。ブランドに拘りたいあまり、デザインの違いに価格差を見いだそうと必死になってるだけです。目を覚ませ。

とはいえ、男にはわかりませんが、女子の間では、友人に「婚約指輪買ってもらった♡」と報告すると、約50%超の割合で「どこの買ってもらったの??」というゲスい質問を浴びることがよくあるので、彼女の友人達がどの程度ゲスいかを事前に考慮しておく必要はあるようです。

ということで、代表的なブランドについて事前に勉強しておくと良いかも知れません。
(以下、つらつらとブランドを並べておきますが、勧めてるわけじゃありません。どうせ、どんなブランドがあるのかググることになるので、ここに一覧で置いておいた方が便利かなと思っただけです。)

まずは、五大ジュエラーといわれる面々。

ハリー・ウィンストン
ハリウッド女優がつけてたりする超有名ブランド、そして超高い。最近は鉱山投資をするブランドも増えましたが、ハリー・ウィンストンはかなり古くから鉱山権益も持つビッグブランド。
実際店舗に行くと、かなり大雑把な接客と、あふれる中国人セレブ観光客の多さに辟易としたりもします。

www.harrywinston.com

 

ティファニー
迷ったらティファニーにしておけってくらい無難。ティファニーがいいのーって女子は山ほどいますが、ティファニーだけは絶対嫌って女子はほとんどいません。サプライズで渡したいなどと、事前の相談もなしに婚約指輪を買う暴挙に出るならティファニーにしておきましょう。

www.tiffany.co.jp

 

カルティエ
前述の2つがニューヨークのブランドであるのに対し、カルティエはパリのブランド。指輪ケースの色が、ティファニーのグリーンに対し、こちらは赤で有名。結婚指輪の「バレリーナ」シリーズも有名です。
[カルティエのサイトはこちら]

 

ブルガリ
イタリアのブランド。デザイン的にはゴツめな印象。プラチナ台だけじゃなく、ゴールド台の種類も豊富なのは、欧州ブランドだからなのかな。

www.bulgari.com

 

ヴァンクリーフ&アーペル
こちらも欧州ブランド、パリに本店を構えています。個性的なデザインが多い印象で、ちょっと好みが分かれそう。
[ヴァンクリーフ&アーペルのサイトはこちら]

 

 

五大ジュエラーの次は、三大カッターズブランド。

カッターズブランドというのは、ダイヤモンドの研磨士(=カッター)を自社で抱えるブランドのこと。原石の買い付けから、カット、ジュエリー製造に至るまで一貫して高い技術とこだわりを持っているとされています。

ロイヤル・アッシャー
オランダ・アムステルダムのブランド。世界で唯一「ロイヤル」の称号を持つなんてことを言われていますが、そもそも、オランダの工房がオランダ女王から授かった称号なので〝世界で唯一〟というほどの価値があるのかはわかりません。
カッティング技術の開発に長けていて、原石の品質にもこだわり抜いているというのが評判です。

www.royalasscher-jp.com

 

ラザールダイヤモンド
それまで3つのCであったダイヤモンドの基準に「カット」を加えて「4C」を広めたというカッターズブランドっぽい逸話を持つ、ニューヨークのブランド。創業者のラザール・キャプランさんは、世界一のダイヤモンド取引所であるアントワープで、最も優れたカッターとして高い評価を受けていたそうです。(もちろん、今は故人です。)

www.lazarediamond.jp

 

モニッケンダム
イギリス・ロンドンのブランド(創業の地はアムステルダム)。ダイヤモンドの評価基準の元となるグレードの整備を行ったのがモニッケンダムだと言われています。

www.monnickendam-dia.com

 

次は、日本のブランド。色々ありますが、双璧といえるのはミキモトTASAKI

ミキモト
真珠の御木本幸吉で有名な日本のジュエラー。銀座店は19世紀から店を構える歴史あるブランド。1970年代には株式会社ミキモトへ社名変更し、真珠のみならず幅広く宝飾品を扱うジュエラーへとなりました。

 

www.mikimoto.com

 

TASAKI
こちらも、田崎真珠として始まった神戸のブランド。日本の二大ブランドの始まりはどちらも真珠なんですね。ちなみに、田崎真珠からTSAKIへと社名変更したのは2009年と、案外最近だったりします。
世界最大のダイヤモンド原石供給元であるデビアスグループのダイヤモンドトレーディングカンパニー(Diamond Trading Company:DTC)から、直接、ダイヤモンド原石を購入できる資格「サイトホルダー」を日本で唯一持っているのがTASAKIなんですよ!と、最初の訪問時に必ず聞かされることで有名なブランド。

www.tasaki.co.jp

 

そろそろ疲れてきたので、あとは一気に並べてみます。

NIWAKA
京都生まれの新興ブランド。Web広告を大量出稿している印象が強い。

www.niwaka.com

銀座ダイヤモンドシライシ
質の高さとお求めやすいお値段の両立を謳って誕生したブライダルブランド。このブランドから流れが変わったとも言われる。

www.diamond-shiraishi.jp

4℃
普段使い感が強いブランドですが、それを意識してか、「4℃ブライダル」という専門ブランドを展開しています。

4c-bridal-online.jp

STAR JEWELRY
こちらも普段使い感が強いブランド。横浜のカップルには人気が高いかも。

www.star-jewelry.com

ヴァンドーム青山
会社名は「ヴァンドームヤマダ」だと知ると、たいていの人は驚きます。

vendome.jp

ケイウノ(K.uno)
デザイナーを前面に推してるブランド。デザインパターンの多さをウリにしています。

www.k-uno.co.jp

AHKAH(アーカー)
こちらも普段っぽさを感じてしまう有名ブランド。

www.ahkah.jp

鍛造(TANZO)
鍛造製法にこだわったフルオーダーメイドのブランド。「1点1点、手作り」という言葉に魅力を感じる方には良いのかも知れません。

www.tanzo.jp

 

最後になりましたが、個人的におすすめなのは、御徒町です。
御徒町で「大きさにこだわって」ダイヤを選び、(一般的なデザインが多いので奇をてらったデザインはありませんが)好きなデザインの台にはめてもらうのが婚約指輪の最適解だと思います。

とはいえ、「一生に一度だから〜」的にこだわってみたい気持ちもわかりますので、お好きにどうぞとしか言い様がありませんね。

ーおしまいー